いやあ、年末最後にやってたノンフィクションの再放送はすごかったですねえ。平成の駆け込み寺、住職とヤンキー二人の交流「おじさん、ありがとう ~ショウとタクマと熱血和尚~」というタイトルで、廣中邦充さんというお坊さんのドキュメントでした。本放送の時は、タイトルを見てそんなに面白そうじゃないなあと思って見なかったんですが、これが何かの大賞を取ったというので見てみたらかなり良かったです。
ということで2020年最後の記事は人の死についてです。一見不謹慎っぽいテーマですが、生は死によって完成するとヒューマンロスト他その他SFでも色々語られているのでそこはさもありなん。
自分では一年に一個、webサービスを作ることを目標としていますが、2021年作ろうとしていた新ネタは、エンディングノート系のwebサービスでした。これ系のサービスにかなり以前から興味があり、ネットの記事等で目にする度にアカウント作ったりアプリをダウンロードしては使ってみたりしてましたが、なぜかサービスが継続されなかったり、自分が思うようなロジックではなかったりというのが常でした。
自分が、こういうのがあったらいいなあと思うのは、遺書をネットに公開するタイプのサービスです。告発のような感じです。なんだそれと思うかも知れませんが、結果から言うとこの新作のアイディアはボツになってしまいましたが、アイディア自体はいいものだと思ったのでこれを作ろうとした動機を事細かに最初からお話しします。
2010年ごろ、ウィキリークスの騒動で一時時の人となっていたエドワードスノーデンという人を覚えていますでしょうか。彼のドキュメント映画を見た時に、世の中の富裕層や要人は、自分が暗殺などされないため、不自然に亡くなってしまった場合、超重要データが自動的に世間にばらまかれるという施策を施しているといったような趣旨のことを語っていました。その時はふーんとしか思いませんでしたが、この時から自分のエンディングノートアプリ作成の構想がスタートしました。
そうこうしているうちに、尖閣諸島中国漁船衝突事件だの森友学園問題だの桜を見る会だのコロナだのとまあ色々起こるわけですが、その度に若手の議員さんが自死、自殺してしまうというニュースをよく見かけました。そのニュースとはまあ大体が、上司にこうしろと命令されてやったことが後々になって大問題になって、指示を出した当の上司は知らんぷりきめこむみたいな内容でした。こういったハシゴ外しは何も政界だけでなく、いじめや差別などもそうですが世の中のありとあらゆる所で行われていますし、この先も起きるでしょう。この部分をソフトウェアで解決できないかと。メタルギアソリッドVで、将来は個人個人が核を持つ時代が来ると言ってましたが、情報の核爆弾としての核抑止ができるのではないかと考えました。
いわゆるデッドマン装置というやつですが、現時点であるエンディングノートは2種類あって、1つは生存確認のみを行うもの。いわゆるping的な生存の真偽を(EメールのURLクリックやポットとかの操作、人感センサー、訪問員の声がけなどを使って)観測するものであって、偽であるならばそれがトリガーとなって、偽であることのみが通知される。もう一つは、トリガーが発動した場合、親族や設定した第三者にメールが飛んで、個人宛にあらかじめ用意したテキスト情報等が遷移するもの。当然この二つだけだと、世の中に真相が解き放たれる確率はゼロではないにしろ低いわけです。さらに、スマホアプリ式の遺書アプリとかだと、もし業者とかがファクトリーリセットをかけた場合、当然アプリもアプリ内の内容も簡単に消えてしまうわけです。
ではどうやって情報を公にしていくのかというと、ブログのメール更新機能を使うという方法です。ブログを更新する際は更新ボタンを押して更新する方法の他に、ブログ毎に更新用のメールアドレスが個別で用意されているので、その専用アドレスに文章を送信すればログインしなくてもブログを書ける。WordPressだとちょっと仕様が違うのでこれは使えないけど、日本のメジャーなブログサービスであればメールでの更新機能は大体標準搭載してる。イメージ的には、自分の死後に一回だけブログを書けるというイメージ。しかし、この情報遷移タイプのエンディングノートは、○○氏ねとか○○殺すなど、脅迫とか恫喝にも使えてしまう訳です。これが、サービスが長く続かない理由なのではないかと推測します。
これを避けるためには、月額300円程度の有料制にして、送信前に管理者自身が目視でテキストを確認。お支払い情報からのユーザーの名前程度の個人情報しかブログに送信しないようにして、悪質な個人情報が入っていた場合は黒塗り、いわゆるピーで隠して送信する。もちろん有料だけではユーザーは集まらないので、無料プランでは前述した個人宛メールアドレスへの送信を可能にする。スキルがあればTwitterとかへの自動投稿も無料プランに含めると良い。サービス名は、ネガティブな印象を持たれたくないので「ライフレコーダー」という名前を考えていました。
で、一番肝心の、死亡を感知するトリガーですが、これはGoogleのアカウント無効化管理ツールを使います。詳しくは左記のリンク先を参照して欲しいのですが、簡単に言うと、使っていないグーグルアカウントが自働で消えるという機能です。自分が実験したところ、アカウント放置で最短半年で消える事を確認しました。これを使えば、毎日該当の登録されたGmailアドレスへ(cronとか使って)メールを送っていれば、アカウントが自働削除された時点でMailer Daemonが管理者側に返ってきます。これをトリガーとします。トリガーを感知したら登録された文章を目視して送信。これが一連の流れです。
と、ここまでロジックができているのになぜ作成に着手しなかったのか。それは、このサービスを作ってしまうと、自分が常に犯罪現場の目撃者になってしまうと思ったからです。被害者の中には「私はライフレコーダーというサービスを使ってるんだぞ!」と、加害者を牽制する人もいるでしょう。そうなると加害者はサービスの運営を公的機関とかも利用して探すというサイコパス的な行動を取るという人も出てくるはずです。そういう展開がそこそこ奇跡体験アンビリーバボーの話しで出てきたので。なのでそういうのが恐かったので作るのをやめて、基本的な構想、アイディアのみを公開して、誰か上手いことやってくれるエンジニア様にこれを託そうと思いました。分かる人が読めば、これがどれだけ日本社会を良くするサービスなのか分かってくれると思います。どうぞよろしくお願いします。
で、ここまできてあれですが、これとは別の方法でこのライフレコーダー的なサービスを実現する方法も思いつきました。それはYouTubeを使う方法ですが、Netflixで小松左京の日本沈没というアニメを見ていたとき、主人公の誕生日に過去に亡くなったキャラから思い出の動画が届くというシーンがありました。YouTubeを見てみると確かに日付を指定して動画を公開できる機能がありました。ぶっちゃけこれはこのライフレコーダーのサービスと似た感じで使えると思いました。自分が生きている限り、動画公開の日付を引き延ばして更新していけばいい訳ですから。動画も別に凝ったものじゃなくても、芸能人とかがスキャンダルにあったときに湧いてくるテキストオンリーの動画みたいなやつなら簡単に作れるからそれでもいいし、もしくは自分が直筆で書いたメモをスマホで撮るっていうのもありだと思います。動画のタイトルに伝えたい内容の文章を書けばGoogle検索で簡単に出てきます。まあでもYouTubeのこの機能がいつまであるかは分かりませんが。
最後に、ライフレコーダー作成にあたって集めていた情報のネタ帳から、ライフレコーダーに似たサービス、いわゆる見まもりサービスを抜粋して書きます。
e遺言:https://www.eyuigon.com/1296.html
公開日設定型エンディングノート:https://play.google.com/store/apps/details?id=cutboss.willboss&hl=ja
アメリカの遺言送信アプリ:https://www.myfarewellnote.com/faq
https://www.deadmansswitch.net/
ゆうちょの見まもりサービス:https://www.post.japanpost.jp/life/mimamori/howto.html
東京・中野区では、『あんしんすまいパック』の導入を始めています。(中略) また『エンリッチ』というNPO法人では、LINEを通じた見守りサービスを無償で提供しています。
東京ガスだか東京電力だかでも見まもりサービスがあるっぽい?あとセコムも。
あと、このアイディアで書いたネタ帳の全文も公開します。もはや自分で読んでも何を書いていたのか分かりませんが(笑)