少し前に「嫌われる勇気」という本がベストセラーになり一世を風靡しましたね。学生時代の時でも、不良やヤンキーがかわいい子にモテて、勉強ができる男子は恋愛の世界から遠ざかってしまっていた現象に疑問を抱いた諸君も多いでしょう。また最近では他人に迷惑をかけたり、あえて人に嫌われるような言動、行動をする人が増えてきました。なぜそのような事をする人達が現れてきたのでしょうか。
自分の若い頃を思い出してみて下さい。あなたが昔接点を持っていた、いわゆる普通の人、特に害のない人と比べて、あなたがどうしても避けたいと思っていた人、ムカつく人とでは、どちらが強く記憶に残っていますか?
幸せなニュースより不幸なニュースの方が視聴率が取れるように、人はネガティブな記憶の方がより強く残ります。ムカつく人や嫌なことをされた人、悪い噂が立っている人がいると、四六時中その人のことを思考するようになります。
しかし、あまりに長い時間ネガティブな情報を保持していると脳が疲れます。その結果、保持していた悪い情報が徐々に良い情報(もしくはそれほど悪くない情報)へと時間をかけて変化していきます。場合によってはそれが恋になることもあります。
「いい人」は瞬間風速的に、少人数の人に好印象を持たせることができますが、悪い人は時間軸で考えて長時間、長期的に他人の脳に居続けることができるのです。これが憎まれっ子世にはばかるの正体です。